サウンドボックスで遊ぶ ② [蓄音機]
NIPPONOPHONEはCOLUMBIA No.15とはホーンとサウンドボックスを接合する部分の形態が異なる。
COLUMBIA No.15と比べスロート口径が大きくサウンドボックスの位置を固定するピンがズレている。
まずは既存のピンを削り取り、No.15と同じ位置に穴をあけM2.0のタップを切った。
アーム接合部のスロート口径が大きい内側にアルミテープを重ねて貼り付け口径を合わせる。
ストッパーはM2.0のネジで代用。
ダイアフラムを確認するとは汚れているが穴は開いていない。
清掃して組み立て。
完了
指サック(笑)で固定していた時より音量も上がり再生音も安定してきた。
サウンドボックスで遊ぶ ① [蓄音機]
これからがお楽しみである(笑)
これを使って遊び倒す!
まずは根性でNo.9 カンチレバーの折れたネジを取り外すことに成功。
カンチレバー接合部から裂けているダイアフラムは交換予定だが、その前に薄いアルミテープを使った補修を試してみる。
この部分は裂けやすく以前カンチレバーとダイアフラムの固定をハンダ付けと勘違いしたのはハンダで補修した物だったのかもしれない。
劣化していないオレンジ色のゴム部分は思っていたより硬くハネナイトゴムでは柔らかすぎることも分かった。
そこでもっと硬度のあるシリコンヘビーボディを充填して代用することにした。
シリコンを使っての補修は良好で裏面全体を交換した部分を元に戻し比較してみても大差なくハネナイトより全然良い。
なんとか音は出るがダイアフラムの補修は完璧ではなく残念ながらビビるところがある。
とりあえずNo.15が復活!
と思ったら.....
なんか鉄針の長さが違うじゃないか(^^;
No.15とNo.9のカンチレバーは同じと思ったら針を受ける部分の深さが違う。
途中で針が折れているのかと思ったがそうでもない。
針先の長さも当然音に影響するので、せっかくNo.9に移植したNo.15のカンチレバーだが.....
もう一度外し交換することに(^^;
ボールベアリングの球を飛ばさないように交換するのは結構大変なんだよなー(-_-;
本来のカンチレバーを付けたNo.9の再生音は、針が短くなるNo.15のカンチレバーより良くなった。
これがNo.9 本来の音として他と比較する基準となる。
部品取りとして外されたカンチレバーと裏側全体を元に戻しほぼオリジナルになったNo.15だが、ダイアフラムは交換予定。
これだけ揃うとまだまだ色々遊べそう(笑)
三種のサウンドボックス [蓄音機]
COLUMBIA No.15
ダイアフラムがカンチレバー接合部で割れている。
鉄針を固定するネジの欠品
COLUMBIA No.9
ダイアフラムは無事だが鉄針を固定するネジが途中で破折し外せない(-_-;
NIPPONOPHONE
サウンドボックス自体は問題ないが...
アームに接続するスロート口径が違い固定できない(^^;
さて...
どうするかな.....
まずNo.15だが本体裏側のオレンジ色の防振ゴムはあまり劣化していないので、手持ちのNo.15と裏側全面を交換した。
ハネナイトで自作したパッキンとの差は歴然(^^;
全然良くなった(笑)
次にNo.9だがカンチレバーはNo.15と同じものが使われている。
ということで裏面を外したNo.15から更にカンチレバーも外しこれをNo9に移植する。
可動部はボールベアリングが入っているが完全にゴミで固着していた。
不用意に掃除していたらボールをバラまいてしまい探すのに一苦労(-_-;
ジャンクだからこそ弄れる場所だ(笑)
何とか移植に成功し鉄針を固定するネジはM2.0で代用しているが若干ピッチが違うかも(^^;
まあNo.15の固定ネジを併用すれば済むことだが。
スロート口径はNo.15と同じなので装着は問題なく音が出るようになった。
問題はNIPPONOPHONE
これはCOLUMBIAの前身のものらしくカンチレバーは異なるがダイアフラムは同じものを使っている。
COLUMBIAよりアーム接合部のスロート口径が大きくブカブカ。
ここで閃いたのが指サック(笑)
アーム部分に装着しそのまま押し込んだら固定できた。
ダンパーの役目もする?
ただ装着してストッパーまでひねってしまうと針とレコード盤との角度が寝かせすぎになってしまいうまく再生できない。
角度を手動で微調整すれば音が出てしまうのがアナログの面白いところ(笑)
ただ正確な位置に固定できるようにしないとなー。
また考えよう。
No.15は部品取りとして既存のNo.15が甦り、No.9、NIPPONOPHONEも取り合えず音が出せるようになったのでチャレンジは成功(笑)
これでようやく蓄音機でいろいろ遊ぶことができる。
サウンドボックスを入手 [蓄音機]
蓄音機から学ぶ [蓄音機]
コロンビア No.15のオリジナルでは無いが以前入手したダイアフラムよりデザインが凝っていて使ってみたくなった(笑)
今回入手したダイアフラムはALTECの1インチドライバー 802Dのダイアフラムと外周のデザインが似ている。
ダイアフラムも日々進化してそのノウハウはコンプレッションドライバーに継承されていったのが分かる。
今更当時のマニュアルや互換ダイアフラムの交換での調整方法がある訳も無くまさに暗中模索。
中断してから2年も経っていたので回転も不安定になっている(^^;
注油することで回復したが、手探りで分解して構造を調べれば調べる程当時の技術者のアイデアや工夫とそれまでの苦労が伝わってくる。
カンチレバー部の2つのネジの頭を使って振幅を調整するようになっている。
前回は弄らなかったが今回振幅を大きく調整すると当然なんだが音圧が上がった。
ならどこの位置が一番よいのかと考えただけで途方に暮れる(^^;
数値的な基準も比較するサウンドボックスも無い。
当初は新しい素材を使って蓄音機を現代風にカスタマイズしようなんて自惚れたが、いまだ単に音が出るだけで当時の再生を再現できているとは思えない(-_-;
もう一つサウンドボックスを手に入れるのが先か。
それまでは新しいアイデアが浮かばない限りまた中断。
のんびり行こう(笑)
サウンドボックス コロンビア No.15 の分解 [蓄音機]
サウンドボックスのダンパーの交換では思ったような効果が得られず、やはりダイアフラムの腐食した穴が気になる。
こうなると悪い虫が騒ぎ出し(笑)予備のサウンドボックスは手に入らなくても汎用のダイアフラムがある事を知り入手。
No.15と形は違うが径は大体同じようで現物合わせ出来そう。
失敗すれば本当のゴミになる事を覚悟し分解してみる。
サウンドボックスの構造は鉄針からカンチレバーを介して振動盤に伝わりホーンで音量を上げる。
カートリッジの信号がダイレクトにコンプレッションドライバー+ホーンに繋がっていると考えた方が分かりやすいか?
針先を爪に当てて擦っても結構音が出る。
カンチレバーと振動盤の固定は下調べではハンダ処理していると思った。
ところがハンダごてを当てても一向に溶けない(^^;
よ~く観ると小さなマイナスのネジで固定されていた。
溝にゴミが溜まりハンダを盛っているように見えた(笑)
後々考えるとゴミでは無くネジと振動盤の共振を押さえる為の処理だったのかも?
再固定時はワックスを垂らしておく。
本体と振動盤の間のガスケットはビッシリ付いているので簡単には剥がれない。
という事でオリジナル振動盤よ さようなら~。
ダイアフラムの厚みは0.1mmで思っていたより薄い。
さて汎用のダイアフラムだが径は問題ないが高さが合わない(-_-;
苦肉の策でダイアフラムを変形させカンチレバーと固定する。
ガスケットはハネナイトゴムで代用。
この状態で再生
取りあえず音が出る(笑)
ただ見栄えが悪いし、カンチレバーはダイアフラムに対してある程度テンションがあった方がいいんじゃないか?
ガスケットの厚みを変えダイアフラムをあまり変形させない位置で組み上げてみる。
期待を込めて再生するが正直変わらない。
ゴミにならず予備のサウンドボックスも探さなくて済んだ事を喜ぶべきだが.....
本心はここまでやって以前と大して変わらない音質にガッカリしている(笑)
そんなに甘くは無いかー。
今後の課題
ガスケットは他の素材が良さそうだ。
針を固定するネジの制振と加工
針圧110gを何とかしたい。
と考えていた所でチャンデバの故障(-_-;
また暇になったら遊ぼう。
サウンドボックス コロンビア No.15 の構造 [蓄音機]
手に入れたポータブル蓄音機の心臓部であるサウンドボックスにはNo.15の表示がある。
取りあえずの再生では比較するものが無いのでこんなものか程度(^^;
音が割れるようなことは無いがよく見てみるとトーンアームに繋がるゴムのパッキンが劣化しているし、
ダイアフラムもカビだらけで一部腐食して穴も開いている(-_-;
こんな状態でもアナログだからこそ音が出る(笑)
始めから構造を知るために壊すつもりで予備のNo.15を探しているがなかなか落札出来ない(-_-;
我慢できず(笑)先に接合部のゴムのパッキンだけでも交換する事にした。
分解するとパッキンだと思っていたゴムは実はダンパーだった(^^;
トーンアームとサウンドボックスの接合部で過度の針圧に対して捻じれる形で制振する。
朱色の制振ゴムは干からびたようになっていたので当初はもっと柔らかかったと思う。
普通の板ゴムを加工しようと思っていたがそれでは硬すぎる?
そこで
10mm厚のハネナイトスポンジを使ってみる。
ゴムを円形に切ることの難しさ(-_-;
取り付け方も非常に面倒だ。
サーフェイスノイズが若干改善した。
ただこれだとチョット柔らかすぎるかも。
1mmのハネナイト2枚で5mmのハネナイトスポンジを挟んでみる。
う~ん...
苦労した割には余り改善しないなー(-_-;
つづく....
蓄音機 [蓄音機]
実家を整理していたら数枚のSP盤が見つかった。
昔 電蓄がありそれで聴いていた。
その後電蓄は壊れSP盤だけは残したようだが、かなり雑に扱われた盤質の状態は悪く特に名盤も無い。
ただ、なんとなく聴いてみたくなった。
それも蓄音機で(笑)
映画『プライベート・ライアン』では廃墟と化した町で蓄音機を引っ張り出しSP盤を再生するシーンが印象的だった。
蓄音機と言うと音質に関してはノイズだらけの酷い音のイメージがあるが...
CDが登場した時これからはデジタルの時代だとLP再生でのノイズをバカにしていた様に、LP再生派は蓄音機で聴くSP再生を見下していたのではないか?
そもそも蓄音機の再生原理がどうなっているのかさえ知らない。
ネットで検索すると色々と情報が見つかる。
流石に今更HMV「HIS MASTER'S VOICE(英国グラモフォン社)」の蓄音機を手に入れたいとは思わない。
自分のような骨董価値のある貴重な品でも勝手に分解して壊してしまうような者は安物で遊ぶのが世の為でもある(笑)
オークションを見るとコロンビアの蓄音機が多く出品されているので壊しても部品調達しやすいと判断。
CLUMBIA(コロンビア)/No.212 ポータブル蓄音機
を手に入れた。
但し既に80年以上昔の製品である。
まともに動く方が不思議だ。
正直オーディオレベルで語れるような音では無い(笑)
それでもライフラインを失い自然の音しか聞こえない環境では、この酷い再生音でも音楽が流れてきたらみんな感動するだろう。
ニッパーのように蓄音機に耳を傾けている自分がいる(笑)