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12AX7の選別 MC275 Special Commemorative Edition編 [再編集] [真空管の備忘録]

7人の指揮者の『ワルキューレ』第二幕を延々と観比べるだけでは飽きてくるので(笑)過去の日記の再編集もしている。

12AX7の選別備忘録⑦ 

実は10年程前にMC275用にGEの12AX7、12AZ7を購入して換装したことがあるのだが特にその差を感じることも出来ず、結局McIntoshのロゴを優先して使っていた。

まあそれを聞き分けられるようなセッティングのスキルがなかったということだが(^^;

なのでその後マルチアンプの高域用として使っているMC275の12AX7の換装でどの程度変化が出るかは懐疑的だった。

試しに前段の12AX7一本を復刻Mullardに置き換えてみると.....

以前と違いハッキリと変わるではないか!

たった一本変えただけなのに復刻Mullardの音に支配されてしまった(^^;

透明感のあるきれいな音。
最近のマッキンの音色はこんなものなのかなと思わせる変わりよう。

ただ 残念ながら私の求める音ではない。

ここで以前購入してあったGEに交換。
こちらのが断然良いじゃないか。
DSC_1992_140.JPG
結局12AZ7を含めた全ての管をGEに換装してみた。
しかし初段一本GEにしたときの変化量に比べれば僅かだった。
もっとも今回の試聴は500Hz以上の音での評価。
とりあえずマッキンらしい表現力で十分満足できるレベル。

これを基準にして新たな12AX7の比較をしていく。

まずはSvetlana。
以前借りていた物と現行品とに音の差があるか確認する為、オーディオ工房が新たに現行品のSvetlanaを取り寄せ貸してくれた。
早速TRV-EQ3SEに4本装着して試聴してみる。
実際比較したわけではないが特に悪い感じもなく以前のと変わらない印象。

そしてこれをMC275へ。

12AX7三本をSvetlanaに交換。
TRV-EQ3SE同様メリハリのある元気な音が出てきた。
ただボーカルの息遣いにタメが無くストレートに出すぎ。

新品のせいか表現力はGEのがあるが音色は復刻Mullardより良い。
この状態でしばらく試聴してみよう。

オマケ
DSC_1994_141.JPG
取り外したMcIntoshの12AX7をTRV-EQ3SEに使ってみる。
ロゴはマッキンだがメイドインチャイナ。これを前段に使い後段に復刻Mullard。
MC275換装 Svetlanaとの同時試聴だがそんなに悪くはない。

GDプレミアムより中低域の厚みもあるがちょっと高域の音が軽いか?
同時試聴は難しい、ちょっと当てにならない(^^;

12AX7の選別備忘録⑧

MC275の12AX7を3本Svetlanaに換装したがまだエージングが不十分で高域が軽い感じがしていたので、後段の2本をGEに戻してみた。
前段1本だけでもSvetlanaのキャラクターが出て高域の軽さはなくなったが、メリハリのある明るさは残る。
エージングでどの程度変化するかわからないがマッキンらしさを求めるとしたらやはりGEを使った方が良い。

次に前段をMullard。

失敗したー!

もっと後でやるべきだったー(^^;

まいったなー もう決まりでしょ。

再生される音楽の雰囲気、出音から違う。

次々にディスクを変えて聴き続けもう寝なきゃと思っても止められない位の音。

フォノイコに使うよりこちらに1本使う方が効果的だ。
ビンテージモノで真空管としては高価ではあるが、MC275の前段1本だけで済むならハイエンドケーブルを試すより安い(笑)

うーん寝不足。これはイカン!

新たな発見を求めて次の球へ....

といっても換える気になるまで一週間かかったが(笑)

Mullardに対抗できるのはこれしかないでしょ! とテレフンケンに交換。

フォノイコでの試聴結果と同様音が止まった後の余韻がすばらしい。
ボーカルの息遣いは絶品!

だがゴリゴリのジャズとなるとMullardのがいいかな。
逆にボーカルやクラシックはテレフンケンに魅力があるか。

ただテレフンケンでは私を寝不足にさせることは出来なかった。

次に松下。個人的にはお気に入りの12AX7。
十分いい音だがMullardを聴いてしまった後ではやはり物足りない。

これ以上変えて試聴する意味があるのか?

我慢できずもう一度Mullardに戻す....やはり。

MC275前段12AX7比較試聴終了!

今までの他の球の試聴結果からみてもこれ以上の音が出てくることはないだろう。

試聴するだけ時間の無駄か。

今後は後段2本の12AX7を変えてどう変化するか検証しよ。

ということで結果は

Mullard>テレフンケン=松下>GE>Svetlana


12AX7の選別備忘録⑨

前回MC275前段12AX7はMullardに決定したので後段2本の12AX7の比較試聴をしてみる。

今回はいきなりテレフンケン。

フォノイコではベストな組み合わせもパワーアンプでは違ってくる。
中域の音の厚みと高域の表現がちぐはぐで上手くブレンドされず相性の悪い組み合わせとなってしまった。
やはり後段もMullard、GEに似た中域にキャラクターのある12AX7(松下、東芝、TUNG-SOL)を持ってこないといけないようだ。

まずTUNG-SOLを使ってみる。
GE同様中高域が厚い音で普通ならこちらのが現代的な音でよいと思うが、個人的にはなんか音が綺麗すぎる。

贅沢な話だが、汗の飛び散るような表現が出てこない。

次に東芝を変えてみる。

どうやら現行のロシア管は復刻Mullardにしてもビンテージ管に比べてレンジが伸びているのか高域に透明感があるようだ。
東芝に変えたことによってTUNG-SOLがMullardのキャラクターを抑えていたことが分かる。
GEでは若干音にザラつきがあったが東芝ではそれが無くなり、かといって軟弱になったわけでもなくMullardと上手くマッチングして今まで聴いたことの無い最高の好みの音になった。

これを上回りそうな球として松下があるが、これはMC275にMullardを使ってしまった為フォノイコ用として使うので試していない。
東芝でここまでの音が出れば十分かな。
現在TRV-EQ3SEには松下-テレフンケンの組み合わせで楽しんでいる。

結局自分の求める音を安い球で出せないかと試聴してきたが現行の球では得られないようだ(^^;


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