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7人の指揮者の『ワルキューレ』第一幕 [ワーグナー]

2014年に5人の指揮者の「ワルキューレ」第一幕の記事を書いたが続かず(^^;

その後システム環境、自分自身の聴き方も好みも変化してきたのでマルチチャンネルソフトも含めてもう一度聴き直すことにした。
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LP 3 CD 2 DVD-Audio 1 Blu-ray 3
アナログもデジタルも関係ない(笑)

なんとも豪華なラインアップ!
一番贅沢なのはこれだけの音源を集中して聴ける環境と時間だろう。

今年は正月がなかったので実現できた。

クリスティアーン・ティーレマン指揮/シュターツカペレ・ドレスデン 2017年
ジークムント/ペーター・ザイフェルト
ジークリンデ/アニヤ・ハルテロス
フンディング/ゲオルク・ツェッペンフェルト

ダニエル・バレンボイム指揮/ミラノ・スカラ座管弦楽団「ワルキューレ」2010年
ジークムント/サイモン・オニール
ジークリンデ/ヴァルトラウト・マイヤー
フンディング/ジョン・トムリンソン

ズービン・メータ指揮/バレンシア州立管弦楽団 2007年
ジークムント/ペーター・ザイフェルト
ジークリンデ/ペトラ・マリア・シュニッツァー
フンディング/マッティ・サルミネン


ズービン・メータ指揮/バイエルン国立管弦楽団 2002年7月
ジークムント/ペーター・ザイフェルト
ジークリンデ/ヴァルトラウト・マイヤー
フンディング/クルト・リドル


ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1967年
ジークムント/ジョン・ヴィッカーズ
ジークリンデ/グンドゥラ・ヤノヴィッツ
フンディング/マルッティ・タルヴェラ

カール・ベーム指揮/バイロイト祝祭管弦楽団 1967年7月
ジークムント/ジェームズ・キング
ジークリンデ/レオニー・リザネク
フンディング/ゲルト・ニーンシュテット
 
ゲオルグ・ショルティ指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1965年
ジークムント/ジェームズ・キング
ジークリンデ/レジーヌ・クレスパン
フンディング/ゴッドロープ・フリック

ヨゼフ・カイルベルト指揮/バイロイト祝祭管弦楽団 1955年8月
ジークムント/ラモン・ヴィナイ
ジークリンデ/グレ・ブロウェンスティーン
フンディング/ヨーゼフ・グラインドル



ステレオ再生とマルチチャンネル再生

今まではLP,CDとBle-rayソフトの再生は別物と考えていたが、今回BDP-LX88のアナログ出力をC-2301に繋ぎステレオ再生でも試聴してみた。

最近は歌手ごとにマイクを付けて歌っているようだが舞台の袖から中央に歌いながら登場するシーンでの描写はステレオ再生のがよく出ている(笑)

何のためのマルチチャンネルなんだかなー(^^;

客席の気配なんて邪魔だし拍手が後方に広がるだけのマルチチャンネルソフトなんていらない。

第一幕では前奏曲と剣は何処にあるんだー!というシーン、終盤の剣と花嫁を手に入れ希望に燃えるシーンを中心に聴いた。

前奏曲のテンポの違いは各指揮者の個性として以前ほどの違和感もなく聴けるようになった。
ショルティ、カラヤンの第一幕はLP3面使って録音しているのにベームは2面で済ませている。

ジークムントの「ヴェルゼ、ヴェルゼ」と二回歌う声量はジョン・ヴィッカーズ
、ペーター・ザイフェルトが力強い歌い方で好み。
だがティーレマン指揮では歳のせいかメータ指揮に比べ物足りない。

ジークムントと名付けられてからの曲のテンポと盛り上がりがメーター指揮 ペーター・ザイフェルトの好きなところ。
ティーレマン指揮では曲と歌のテンポが若干ずれる感じになる。

2002年 メータ指揮/バイエルン国立管弦楽団でのペーター・ザイフェルト、ヴァルトラウト・マイヤーは若く張りのある声でこれを聴くと2017年のジークムント、2010年のジークリンデの声は衰えを感じてしまう。

バレンボイム指揮は他と比較すると録音のせいか金管楽器での高揚感が弱く音が軽く感じる。

カイルベルト指揮は剣を抜いてからの威厳を持ったジークムントの歌いっぷりでテンポは遅く演出。

カラヤン指揮ではさらに遅くなる表現。ジークリンデの歌い方のテンポは変わらず速いままなのでそういう演出なのかもしれない。

ショルティ指揮は剣を抜いてからのジークムントの歌うテンポは速いほう。
レジーヌ・クレスパンのジークリンデはいつ聴いてもいい。

ジェームズ・キングはショルティ指揮とベーム指揮、ペーター・ザイフェルトはメータ指揮とティーレマン指揮でそれぞれジークムントを演じているが指揮者により抑揚のつけ方、歌い方が変わることを確認できた。

第一幕を通して聴きごたえがあるのは やはりメータ指揮のバレンシア・リング。
最新のティーレマン指揮に比べても録音がよい。


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