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メータ指揮 ワーグナー:歌劇「ワルキューレ」 [ワーグナー]

ズービン・メータが1998年~2006年までバイエルン国立管弦楽団の音楽総監督をしていた時代にニーベルングの指環「ワルキューレ」のライブ録音をしていた。
そのキャスティングにバレンシア・リングでジークムントを演じていたペーター・ザイフェルトの名前があったので早速購入。
DVD-Audioでは5.0ch録音のみでステレオはAVアンプで変換しろと...(^^;
再生中に静止画像で舞台のスクリーンショットが見られる。
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今まで六つの「ワルキューレ」を聴いてきたがペーター・ザイフェルトのジークムンが声の通りが一番良く気に入っている。
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調べるとなんとこれが初演だったようで2010年のバレンシアより8才若いペーター・ザイフェルトの声に期待が高まる。
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そしてフリッカ役には日本人のMihoko Fujimuraが演じている。
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カール・セント・クレア指揮 ワイマール国民劇場での「ワルキューレ」ではフンディング役にHidekazu Tsumayaという人が演じていたがミュージカルも和訳して歌わず原語で歌うようにすれば世界に通用する歌手が生まれるんじゃないかなー?

ACTⅠ
SCENE 3
<ジークムント>
Ein Schwert verhiess mir der Vater,
ich fänd' es in höchster Not.

出だしから聴きなれた音調で正にメータ指揮バレンシア・リングの原点だ。
ペーター・ザイフェルトの声が若い!
ジークリンデ役のワルトラウト・マイヤーはバレンシアでのペトラ・マリア・シュニッツァーより上手い。
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ACT Ⅱ
SCENE1
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<ヴォータン>
Nun zäume dein Ross, reisige Maid!
Bald entbrennt brünstiger Streit.
Brünnhilde stürme zum Kampf,
dem Wälsung kiese sie Sieg!
Hunding wähle sich, wem er gehört;
Nach Walhall taugt er mir nicht.
Drum rüstig und rasch, reite zur Wal!

勇ましい騎馬戦士の娘よ、手綱を引け
まもなく激しい戦いが始まるぞ!
ブリュンヒルデよ、戦場に急ぎ
ヴェルズング(ジークムント)に勝利をもたらすのだ!
フンディングの様なクズはヴァルハラには必要ない。
さあ、すぐに戦いの準備を整え、戦場へと騎行せよ!

<ブリュンヒルデ>
Hojotoho! Hojotoho!
Heiaha! Heiaha! Hojotoho! Heiaha!

ヴォータン、ブリュンヒルデ役もベテランらしく良かった。
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ただACTⅡ SCENE1の冒頭は巧さだけでなく活気、若さが必要で現在ここをちゃんと歌えるのはユハ・ウーシタロとジェニファー・ウィルソンしかいないと思う。
オペラ歌手の旬というのは短いのかな?。
ジークフリート役のランス・ライアンもバレンシア・リング以降確実の声量が落ちている。

ACT Ⅲ
SCENE1
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8人のワルキューレ達の歌も申し分なく楽しめる。
特に<ゲルヒルデ> の
Bei dem braunen Wälsung
weilt wohl noch Brünnhilde'.

ここの歌と演奏の流れはバレンシアが一番好きだったがこれはメータの演出によるものだと初めて知った。同じ曲でも指揮者の表現の仕方の違いというものがなんとなく分かってきた。

ヴォータン役はACTⅡ SCENE1の冒頭とブリュンヒルデの神聖を解き眠りにつかせる父親としての刹那さを歌うシーン、最後の言葉
「我が槍の穂先を怖れる者よ
決して・・・この炎を越えてはならぬぞ! 」
のいかに威厳のある語りで締めくくるかのデキで判断している。
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自分の中ではワルキューレのヴォータン役はユハ・ウーシタロ以外考えられない。
今回もそれを覆すことはできなかったがそれでも名盤ショルティ指揮「ワルキューレ」よりも好きである。
バレンシア・リングもそうだが 何故この「ワルキューレ」もあまり話題にならないのか不思議だ。
自分はクラシック愛好家とは違う聴き方をしているのかなー。

更にメインシステムの2chでも聴きたくなったのでCD盤探したら中古であった。
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但し新品のDVD-Audio盤より高かったが(^^;
残念ながらメインでのCD再生よりAVアンプでもDVD-Audio 5.0chで再生したほうが重厚さ、臨場感の点で優っている。

ワーグナー:「ワルキューレ」

ミュンヘンの小レーベルFARAOから、2002年夏のバイエルン国立歌劇場での「ワルキューレ」の全曲ライブ録音が登場!
そのメンバーたるや、トムリンソン、マイヤー、ザイフェルト、シュナウト、リドルと、まさに現代最高のワーグナー歌手が集めら、藤村実穂子さんがフリッカを歌っていること!新国立劇場でも外人歌手を余裕で押し切る貫禄のフリッカを演じ、ついにこの夏バイロイトにもフリッカ役として登場、バイロイトでは日本人初の主役級キャストとして絶賛されたのは記憶に新しいところ。これはその直前のライブとなりまれたキャスティング。バイロイトでもなかなかこうは集まりません。メータの指揮にバイエルンのオーケストラもブンブン唸る!
そして何よりうれしいのが、我らが日本の誇るワーグナー・メッゾす。ライブ録音ですが、放送局の音源ではなく、FARAO の独自録音。ナティオナル・テアターの臨場感がたっぷりというのもニクイものです。カラーの舞台写真も豊富。(キング・インターナショナル)

ペーター・ザイフェルト(ジークムント),
ワルトラウト・マイヤー(ジークリンデ),
クルト・リドル(フンディング),
ジョン・トムリンソン(ヴォータン),
ガブリエーレ・シュナウト(ブリュンヒルデ),
藤村実穂子(フリッカ)
ズービン・メータ(指)バイエルン国立歌劇場管弦楽団
録音:2002年7月,ミュンヘン、国立劇場


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ミラノ・スカラ座 「神々のたそがれ」 [ワーグナー]

「ラインの黄金」「ジークフリート」(「ワルキューレ」は未視聴)に続きBSプレミアムで放送された「ニーベルングの指環」 第三夜「神々のたそがれ」

ジークフリート…(テノール)ランス・ライアン
グンター…(バリトン)ゲルト・グロホウスキ
アルベリヒ…(バリトン)ヨハネス・マルティン・クレンツレ
ハーゲン…(バス)ミハイル・ペトレンコ
ブリュンヒルデ…(ソプラノ)イレーネ・テオリン
グートルーネ、第三のノルン…(ソプラノ)アンナ・サムイル
ワルトラウテ、第二のノルン…(メゾ・ソプラノ)ワルトラウト・マイア
第一のノルン(運命の女神)…(ソプラノ)マルガリータ・ネクラソワ

バレエ団…イーストマン・バレエ・カンパニー,合唱…ミラノ・スカラ座合唱団,
管弦楽…ミラノ・スカラ座管弦楽団,指揮…ダニエル・バレンボイム
【演出】ギー・カシアス

ブリュンヒルデは「ジークフリート」のニナ・シュテンメからイレーネ・テオリンに変わっている。
歌声はやはりバレンシアのジェニファー・ウィルソンのが声にメリハリがあり好きだ。
前回に引き続きランス・ライアンがジークフリートを演じているがバレンシアから比べると歌に活気が無く声量も落ちたように感じる。

ミラノ・スカラ座「ジークフリート」での演出は質素ながら上手くまとめていたと思ったが今回の演出はあまりよくない。
ギービヒ家のセットもなんか悪趣味で意味不明。
日本語の訳が非常に分かりやすくてよいのだが...
隠れ兜を4人のダンサーで表現しているのに愛馬グラーネ、角笛や二羽のカラスなど細かい小道具を使っておらず歌だけの表現になので字幕で理解するしかない。
これでは情景も伝わらず説得力もない。

「ジークフリートの葬送行進曲」、「ブリュンヒルデの自己犠牲から最後まで」の演奏と演出は非常に淡白で感情移入し難く盛り上がらずに終わってしまい後に何も残らない(-_-;
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「ギービヒ家の家臣の合唱」
合唱する家臣の人数の差を知るとバレンシアとミラノ・スカラ座を比較すること自体無意味なのかもしれない。
ミラノ・スカラ座
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バレンシア
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バレンシアでのギービヒ家のメイクと衣装は最低だが、それでも聴かせ所の演奏と演出、演技との間の取り方が上手く絡み合い相乗効果は圧倒的にバレンシアのが良い。
こうして観比べると改めてバレンシア・リングの素晴しさが分かる。
規模の大きさとハイレベルな演奏と充実した配役 これを上回る上演は今後もなかなか実現しないだろう。

結局ミラノ・スカラ座 「神々のたそがれ」の後味の悪さからもう一度バレンシアを観直すことになってしまった(^^;


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カラヤン指揮 ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」 [ワーグナー]

ショルティ、カイベルト、ベームときたらやはり聴くしかないでしょ!と落札したカラヤン/ワーグナー・ワルキューレ。
流石にベーム盤のようなBOXセットモノを安価で手に入れることは無理だったが、ワルキューレ単体だと5枚組みでも数百円で手に入れられる(笑)
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カラヤン/ワーグナー・ワルキューレ(全曲)
【1966-70年ステレオ録音。数ある“リング”の中で、最もオーケストラが雄弁なのがこの演奏。カラヤンの音響設計の巧みさはみごとなもので、単にライトモティーフを浮き彫りにすることに終始することなく、常に耽美的なまでの美感を呈することに成功、壮大な迫力から繊細をきわめた弱音まで、その表現能力の幅広さはさすがカラヤン&ベルリン・フィル。適切なリマスターにより、そうした音響美にさらに磨きがかけられているのも嬉しいところです。
 カラヤンによって妥協なく選ばれた粒よりのキャストも豪華かつ強力。ステュアート、ヴィッカース、デルネシュ、シュトルツェなど名だたるワーグナー歌手たちの名唱はもちろん、『ラインの黄金』におけるF.=ディースカウのヴォータン役、『ワルキューレ』におけるクレスパンのブリュンヒルデ役、ヤノヴィッツのジークリンデ役など、カラヤンならではの慧眼にうならされる見事な人選といえるでしょう。】

楽劇『ワルキューレ』全3幕

ジークムント:ジョン・ヴィッカーズ
ジークリンデ:グンドゥラ・ヤノヴィッツ
フンディング:マルッティ・タルヴェラ
ブリュンヒルデ:レジーヌ・クレスパン
ヴォータン:トーマス・ステュアート
フリッカ:ジョゼフィン・ヴィージー
ゲルトリンデ:リゼロッテ・レープマン
オルトリンデ:カルロッタ・オルダシー
ワルトラウテ:イングリット・シュテーガー
シュヴェルトライテ:リロ・ブロックハウス
ハイムヴィーゲ:タニーザ・マスティロヴィッチ
ジークルーネ:バルブロ・エリクソン
グリムゲルデ:ツヴェトゥカ・アーリン
ロスヴァイセ:ヘルガ・イェンケル

ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
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いずれショルティ、カイベルト、ベーム指揮他のワルキューレとの比較試聴をすると思うので簡単な印象だけ上げておく。

映像の無いステレオで聴く場合でも常にバレンシア・リングの情景を思い浮かべて聴いている。
更に今まで聴いてきたワルキューレの良いとこ取りをして美化した演奏イメージが完成しつつあり誰の指揮でどの楽団が良いとかいう比較ではなく個人的な好みだけでの評価だが(笑)

金管楽器が前面にでてヌケのいいスピード感のある録音だが他と比べ低域が不足しているように感じる。
自分の理想とするワルキューレのイメージより抑揚が抑えられ、量感の乏しい中高域ばかりの演奏は4時間聴くなると段々辛くなってくる。
全体的に単調でサビとなる部分も比較的アッサリ表現するので気を抜くと聴き流してしまうシーンがあった。
というか、訴えてくるものが少なく耳に残らない演奏なんだよなー(-_-;
演奏のテンポもわざと落としているところがあるが凡人の自分には理解出来ない(^^;
各々の俳優のレベルは高いが、声質の個性が乏しく映像が無いと誰が歌っているか分からなくなるのが原因か?
特にレジーヌ・クレスパンはショルティ指揮ではジークリンデ役だったのがブリュンヒルデを演じているので余計混乱する(^^;
個人的にレジーヌ・クレスパンの声はか弱い女性のイメージが強く神の戦士ワルキューレの小悪魔的なブリュンヒルデには合わない(笑)
神聖を解かれた「ジークフリート」「神々の黄昏」ではレジーヌ・クレスパンのブリュンヒルデも良いかもしれないが。
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辛口なことを書いているが全体の出来ははショルティ、カイベルト、ベーム盤と同等のハイレベルなもので十分楽しめた。


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Wagner the Collector's Edition [Analog] [ワーグナー]

このブログを始めて1年経ち日記を振り返ると昨年の今頃は「ニーベルングの指環」に嵌っていた。

ということで
ワーグナー生誕200周年記念 『Wagner the Collector's Edition』 6枚組LPボックス
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を購入。
限定2000セットでシリアルナンバーが入っており、ネットでダウンロードできるコードも付属している。
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ドイツ・グラモフォンのLPは数枚持っているがどれもペラペラで録音もあまりよいのがなかった。
今回180gの重量盤でワーグナーの名録音との事で「ニーベルングの指環」をDECCA、PHILIPS、DGと聴き比べたらどうか?

と思ったんだが「ニーベルングの指環」の収録曲が少ない(-_-;

『トリスタンとイゾルデ』は映画にもなっており あらすじも大体分かるが、そのストーリーゆえ興味も無く観てもいない(笑)
ハイライトでさえ、メロディがすんなり耳に入ってくる訳でもなくまだまだ修行不足で良さが分からない(-_-;

まあ音は良いのは当たり前としてオペラのハイライトとか抜粋の曲だらけなのでなんか中途半端。
知っている曲ならいいがちょっと飽きる(^^;
ハッキリ言って片面で休憩が入るレコードだから何とか聴いていられるが...
CDだったら多分寝ているだろう(笑)
それでもDisc1『オペラ合唱曲集』は音量上げて聴くと鳥肌が立つ。

ワーグナーLPコレクション(6LP)
DGに録音されたワーグナー名録音作品を、LPで完全限定発売いたします。
 ディスク1は、合唱指揮の第一人者ピッツとバイロイト音楽祭合唱団による、一糸乱れずに繰り広げられる分厚いワーグナーのオペラからの合唱部分を収録したもの。その重厚な合唱の素晴らしさを堪能できます。
 ディスク2は、『トリスタンとイゾルデ』より「第2幕第2場」と「イゾルデの愛の死」の、このオペラの最高の聴きどころが収録されたもの。ヴァルナイとヴィントガッセンの熱唱は圧巻。
 ディスク3は、正統ワーグナー・テノール、ジェス・トーマスによるアリア集。気品と力強さ、スマートで清らかな歌声は、まさにここに収録された曲の理想的な歌唱といえましょう。
 ディスク4は、ベームとウィーン・フィルによる壮大で重厚な演奏。構築感のある魅力的なワーグナーの序曲集です。
 ディスク5は、名盤の誉れ高い、クライバーの『トリスタンとイゾルデ』からのハイライト。クライバーの引き締まった絶妙な音楽、ルネ・コロ、マーガレット・プライスの繊細で魅力的な名唱を堪能。
 ディスク6は、1987年夏、ザルツブルク音楽祭のカラヤンとウィーン・フィルとのマチネー・コンサートのライヴ録音で、ライヴならではの気迫と熱気が漲る完成度の高い演奏を展開しています。意外にもカラヤンと初共演となった絶頂期のノーマンによる「イゾルデの愛の死」も圧巻!(ユニバーサルIMS)

【収録情報】
Disc1:ワーグナー:オペラ合唱曲集
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・『さまよえるオランダ人』より「水夫の合唱(1)」「糸巻きの合唱」「水夫の合唱(2)」
・『タンホイザー』より「入場行進曲」「巡礼の合唱」
・『ローエングリン』より「ローエングリンの登場の場」「エルザの聖堂への入場」「結婚行進曲」
・『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より「ザックスを讃える歌」
・『神々の黄昏』より「ギービヒ家の家臣の合唱」
・『パルシファル』より「聖餐の合唱」

A-site
Der fliegende Holländer
1. Act 1 - Mit Gewitter und Sturm aus fernem Meer
2. Act 2 - Summ und Brumm, du gutes Rädchen - Dann hält uns länger keine Pflicht (Chor der Mädchen, Mary, Senta)
3. Act 3 - Steuermann, lass die Wacht! (nur Chor)
Tannhäuser
4. Act 2 - Freudig begrüßen wir die edle Halle
5. Act 3 - Beglückt darf nun dich, o Heimat, ich schauen - Heil! Heil! Der Gnade Wunder Heil!
Lohengrin
6. Act 1 - Seht, seht! Welch ein seltsam Wunder!
7. Act 2 - Gesegnet soll sie schreiten

B-site
Lohengrin
8. Act 3 - Treulich geführt ziehet dahin
Die Meistersinger von Nürnberg
9. Act 3 - Wacht auf! Es nahet gen den Tag - Ehrt eure deutschen Meister
Götterdämmerung
Zweiter Aufzug
10. Szene 3: Hoiho! Hoihohoho Ihr Gibichsmannen
Parsifal
11. Act 1 - Zum letzten Liebesmahle gerüstet Tag für Tag

 バイロイト祝祭合唱団
 バイロイト祝祭管弦楽団
 ヴィルヘルム・ピッツ(指揮)
 録音:1958年(ステレオ)

Disc2:ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』より
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・「トリスタン! イゾルデ! 不実にして優しき人!」
・「寂しく私が見張るこの夜に(イゾルデとトリスタンの愛の二重唱)」
・「イゾルデの愛の死」

A-site
Tristan und Isolde
1. Act 2 - Isolde! Geliebte! - Tristan! Geliebter!
B-site
Tristan und Isolde
2. Act 2 - Einsam wachend in der Nacht - O ewnge Nacht (Brangaenens Watch and Love Duet ( II))
3. Act 3 - Mild und leise wie er lächelt (Isoldes Liebestod) (Isolde)

 アストリッド・ヴァルナイ(ソプラノ)
 ヴォルフガング・ヴィントガッセン(テノール)
 ヘルタ・テッパー(アルト)
 バンベルク交響楽団
 フェルディナント・ライトナー(指揮)
 録音:1959年(ステレオ)

Disc3:ジェス・トーマス/ワーグナー・アリア集
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・『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より「はじめよ!」「朝はバラ色に輝いて」
・『ローエングリン』より「Hochstes Vertraun hast du mir schon zu danken」「In fernem Land, unnahbar euren Schritten」
・『ワルキューレ』より「Ein Schwert verhies mir der Vater」
・『ラインの黄金』より「Immer ist Undank Loges Lohn」
・『リエンツィ』より「Allmacht'ger Vater, blick herab」
・『パルジファル』より「Nur eine Waffe taugt」

A-site
Die Meistersinger von Nürnberg
1. Act 1 - Fanget an!
2. Act 3 - Morgenlich leuchtend
Lohengrin
3. Act 3 - Höchstes Vertraun hast du mir schon zu danken
4. Act 3 - In fernem Land, unnahbar euren Schritten

B-site
Die Walküre
Erster Aufzug
5. Ein Schwert verhieß mir der Vater
Das Rheingold
Zweite Szene
6. Immer ist Undank Loges Lohn!
Rienzi
7. Act 5 - Allmächt'ger Vater, blick herab
Parsifal
8. Act 3 - Nur eine Waffe taugt

 ジェス・トーマス(テノール)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 ヴァルター・ボルン(指揮)
 録音:1963年(ステレオ)

Disc4:ベーム&ウィーン・フィル/ワーグナー管弦楽曲集
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・『リエンツィ』序曲
・『タンホイザー』序曲
・『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲
・『パルジファル』第1幕への前奏曲

A-site
Rienzi
1. Overture
Tannhäuser and the Contest of Song on the Wartburg
2. Overture

B-site
Die Meistersinger von Nürnberg
3. Prelude Act 1
Parsifal
4. Prelude to the sacred fastival drama

 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 カール・ベーム(指揮)
 録音:1978年(ステレオ)

Disc5:カルロス・クライバー/ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』ハイライト
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A-site
Tristan und Isolde
1. Prelude to Act 1. Langsam und schmachtend
2. Act 1 - Herr Tristan trete nah - Nun lass uns Sühne trinken
3. Act 2 - O sink hernieder, Nacht der Liebe - ...bald entweicht die Nacht

B-site
Tristan und Isolde
4. Act 3 - Prelude
5. Act 3 - O Wonne! Nein! - Isolde - Ha
6. Act 3 - Tod und Hölle - ...ertrinken, versinken, unbewusst, höchste Lust

 マーガレット・プライス(ソプラノ:イゾルデ)
 ルネ・コロ(テノール:トリスタン)
 ブリギッテ・ファスベンダー(アルト:ブランゲーネ)
 ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン:クルヴェナール)
 シュターツカペレ・ドレスデン
 カルロス・クライバー(指揮)
 録音:1981年(デジタル)

Disc6:カラヤン&ウィーン・フィル/ワーグナー・コンサート
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・『タンホイザー』序曲
・ジークフリート牧歌
・『トリスタンとイゾルデ』第1幕への前奏曲
・『トリスタンとイゾルデ』より「イゾルデ愛の死」

A-site
Tannhäuser
1. Overture
2. Siegfried Idyll

B-site
Tristan und Isolde
3. Prelude to Act 1. Langsam und schmachtend
4. Act 3 - Mild und leise wie er lächelt (Isoldes Liebestod)

 ジェシー・ノーマン(ソプラノ)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
 録音:1987年(デジタル/ライヴ)


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ショルティ指揮 ワーグナー:楽劇 『神々の黄昏』 [ワーグナー]

ベーム指揮の『ニーベルングの指環』も全篇聴き終わり一息という所でまたヤフオクで落札してしまった(^^;
ショルティ指揮の『神々の黄昏』
ベーム盤が5枚組に対しショルティ盤は6枚組みだ。
英DECCAオリジナル盤は高価だがこれは和訳の付いた国内盤なのでとてーも安い(笑)
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ジークフリート … ヴォルフガング・ヴィントガッセン(テノール)
ブリュンヒルデ … ビルギット・ニルソン(ソプラノ)
アルベリヒ … グスタフ・ナイトリンガー(バス)
の三人は同じキャスト。
『神々の黄昏』ではヴォータンは登場しないので違和感無く聴けるのではないか(笑)ということで、
ベーム盤の『神々の黄昏』の余韻が残っているうちに続けて鑑賞。

やっぱり録音はショルティのが全然いいかー。
オーディオ的にはスタジオ録音のショルティ盤の方がライブ録音のベーム盤に対し決定的な差をつける(^^;

ショルティ盤 vs  ベーム盤
「ジークフリートの葬送行進曲」~「ブリュンヒルデの自己犠牲」での聴き比べ。
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ベーム盤で感じたイマイチな葬送行進曲(テンポが速すぎて荘厳さが無い)もショルティ盤では十分納得の演奏で大満足。
ただ...
オペラ歌手を聴くとしたらやはり観客を前にしたライブ録音のベーム盤ビルギット・ニルソンの歌がより心にしみこむ。

ジークフリート … ヴォルフガング・ヴィントガッセン(テノール)
グンター … ディートリッヒ・フィッシャー・ディースカウ(バス)
アルベリヒ … グスタフ・ナイトリンガー(バス)
ハーゲン … ゴットロープ・フリック(バス)
ブリュンヒルデ … ビルギット・ニルソン(ソプラノ)
グートルーネ …クレア・ワトソン(ソプラノ)
ヴァルトラウテ…クリスタ・ルートヴィヒ(メッゾ・ソプラノ)
ヴォークリンデ…ルチア・ポップ(ソプラノ)
ヴェルグンデ …ギネス・ジョーンズ(ソプラノ)
第1のノルン…ヘレン・ワッツ(アルト)
第2のノルン…グレース・ホフマン(アルト)
第3のノルン…アニタ・ベルッキ(ソプラノ)
ウィーン国立歌劇場合唱団
サー・ゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1964.5録音)

今回レコードで『ニーベルングの指環』を全篇鑑賞しながら思ったのはレコード盤面を換えるその都度で次の面を続けて聴くか、ちょっと疲れたから一休みして余韻に浸るかを決めるのに丁度良い感じがした。
人が集中して聴ける時間はその都度変化するがCDやBDだと集中力が落ちた状態でもそのまま聴いてしまい結果的に寝入ってしまう危険がある(笑)


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ベーム指揮 ワーグナー:『ニーベルングの指環』  [ワーグナー]

ヤフオクで安く手に入れた「ニーベルングの指環」 カール・ベーム指揮 バイロイト祝祭管弦楽団  限定盤 LP16枚組
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レーベルの色が違うと思ったら、これ見本盤だった(^^;
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こんな豪勢な見本盤があったのかー。
盤面はほとんど新品で傷一つ無い美品(*^_^*)

カイベルト盤と同じバイロイト音楽祭でのライヴ録音
このレコードはリビングで上品に会話が出来るような音量で聴いても面白くないし評価も下がるだろう。
これは生に近い音量でかぶりつきで聴かなければ本当の良さは判らない(笑)
全体的に俳優の声をメインに録音しており、小音量では音場の広がりは狭く篭った感じに聞える。
しかし音量を上げて聴くとまさにライブ録音で自分が音楽の中に入り込んだ状態でリアリティある再生が甦る。


キャスティングは今まで聴いた「ニーベルングの指環」の中で一番良い。
正直ショルティ、カイベルト盤では『ワルキューレ』のみを鑑賞したが、更に追加購入して全篇を聴きたいとは思わなかった。
当然べーム盤も『ワルキューレ』を聴いて他との比較試聴をするのがメインで暇な時にでも全篇聴けるかなー程度であまり期待はしていなかった。
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たがショルティ、カイベルト盤で感じたヴォータンの違和感も無く結局ビルギット・ニルソンの声をもっと聴きたいと、すんなりと『ラインの黄金』から『ジークフリート』『神々の黄昏』と全篇鑑賞してしまった(笑)
ただオーケストラの演奏をメインに聴くと不満は残るかもしれない。
神々の黄昏での葬送行進曲もイマイチ盛り上がりに欠けるが俳優の歌唱力が十分補い最後まで一気に聴かせてくれた。
いくら演奏が良くても好みもあるがイメージした歌声でないと聴き通せない。
主役はあくまでもオペラ歌手。


【収録情報】
ワーグナー:『ニーベルングの指環』全曲
・『ラインの黄金』
 ヴォータン…テオ・アダム(Br)
 ドンナー…ゲルト・ニーンシュテット(B)
 フロー…ヘルミン・エッサー(T)
 ローゲ…ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
 アルベリヒ…グスタフ・ナイトリンガー(Br)
 ミーメ…エルヴィン・ヴォールファールト(T)
 ファゾルト…マルティ・タルヴェラ(B)
 ファフナー…クルト・ベーメ(B)
 フリッカ…アンネリース・ブルマイスター(M)
 フライア…アニア・シリア(S)
 エルダ…ヴィエーラ・ソウクポヴァー(A)
 ヴォークリンデ…ドロテア・ジーベルト(S)
 ヴェルグンデ…ヘルガ・デルネシュ(S)
 フロースヒルデ…ルート・ヘッセ(メッゾ・S)

 録音時期:1966年7月26日
 録音場所:バイロイト祝祭劇場
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

・『ワルキューレ』
 ジークムント…ジェームズ・キング(T)
 ジークリンデ…レオニー・リザネク(S)
 フンディング…ゲルト・ニーンシュテット(B)
 ブリュンヒルデ…ビルギット・ニルソン(S)
 ヴォータン…テオ・アダム(Br)
 フリッカ…アンネリース・ブルマイスター(M)
 ゲルヒルデ…ダニカ・マステロヴィッツ(S)
 オルトリンデ…ヘルガ・デルネシュ(S)
 ヴァルトラウテ…ゲルトラウト・ホップ(A)
 シュヴェルトライテ…ジークリンデ・ワーグナー(A)
 ヘルムヴィーゲ…リアーネ・ジーネック(S)
 ジークルーネ…アンネリース・ブルマイスター(M)
 グリムゲルデ…エリーザベト・シェルテル(M)
 ロスヴァイセ…ソナ・ツェルヴェナ(A)

 録音時期:1967年7月23日、8月10日
 録音場所:バイロイト祝祭劇場
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

・『ジークフリート』
 ジークフリート…ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
 ミーメ…エルヴィン・ヴォールファールト(T)
 さすらい人…テオ・アダム(Br)
 アルベリヒ…グスタフ・ナイトリンガー(Br)
 ブリュンヒルデ…ビルギット・ニルソン(S)
 ファフナー…クルト・ベーメ(B)
 エルダ…ヴィエーラ・ソウクポヴァー(A)
 森の小鳥の声…エリカ・ケート(S)


 録音時期:1966年7月29日
 録音場所:バイロイト祝祭劇場
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

・『神々の黄昏』
 ジークフリート…ヴォルフガング・ヴィントガッセン(T)
 グンター…トーマス・スチュアート(B)
 アルベリヒ…グスタフ・ナイトリンガー(Br)
 ハーゲン…ヨーゼフ・グラインドル(B)
 ブリュンヒルデ…ビルギット・ニルソン(S)
 グートルーネ…リュドミラ・ドヴォルジャコヴァー(S)
 ヴァルトラウテ…マルタ・メードル(メゾ・S)
 ヴォークリンデ…ドロテア・ジーベルト(S)
 ヴェルグンデ…ヘルガ・デルネシュ(S)
 フロースヒルデ…ジークリンデ・ワーグナー(M)
 第1のノルン…マルガ・ヘフゲン(A)
 第2のノルン…アンネリース・ブルマイスター(A)
 第3のノルン…アニア・シリア(S)

 録音時期:1967年7月27日、8月14日
 録音場所:バイロイト祝祭劇場
 録音方式:ステレオ(ライヴ)

 バイロイト祝祭合唱団
 ヴィルヘルム・ピッツ(合唱指揮)
 バイロイト祝祭管弦楽団
 カール・ベーム(指揮)

 


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アナログをやっていて良かったーと思う事 [ワーグナー]

当然中古だが前回購入したExotic Dances from the Opera 1枚の価格より安く手に入れられた(笑)

「ニーベルングの指環」 カール・ベーム指揮 バイロイト祝祭管弦楽団
限定盤 LP16枚組
808.jpg
名盤故既に持っている人が多いのか需要と供給のバランスが崩れての価格破壊か。
まあCDで再販されているからだと思うが、これはアナログだからこそ価値がある。
尤もその優位性を証明する再生ができなければならないが。

この手の商品は数回聴く程度かテープにダビングして後は大事に保管しているケースが多く新品に近い美品の確率が高い。
これもSMART MATRIX で洗浄したが傷も無くきれいだった。

「ワルキューレ」から試聴しているが第一印象は非常いい録音!


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カイベルト指揮 ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」 [ワーグナー]

マイミクのたくみさん紹介のカイベルト指揮「ニーベルングの指環」
さすがに全篇映像無しで聴き通す自信は無いのでショルティ盤同様「ワルキューレ」だけでもと探したら中古CDであった。
写真 2013-05-11 19 04 46.jpg
「ワルキューレ」だけならバレンシア・リングの映像のイメージと音楽がリンクするようになったので対訳を追わなくても大体分かる。
写真 2013-05-11 20 55 40.jpg

前回試聴した1965年録音のショルティ盤を更に10年さかのぼり1955年でステレオ録音のカイベルト盤。
ただまだモノラル全盛期の録音なのであまり期待してはいけないが、ショルティ盤と比べても聴き劣りすることは無かった。
初め聴いたときはショルティ盤のが良いと感じたが、何回か聴き比べていく内にどっちも良いという結論に(笑)
内容が良ければ音楽に集中してしまい些細なことは気にしなくなる(^^;
写真 2013-05-11 20 56 32.jpg

大体自分がこの二つの「ワルキューレ」を批評するだけの経験も知識も持ち合わせていないので、
バレンシア・リング「ワルキューレ」を基準に単純に歌い手の声、歌い方が好きか嫌いかだけのお話(^^;

ACTⅠ
SCENE 3
9  (6:05)
<ジークムント>
Ein Schwert verhiess mir der Vater,
ich fänd' es in höchster Not.
Waffenlos fiel ich in Feindes Haus.
Seiner Rache Pfand, raste ich hier.
Ein Weib sah ich, wonnig und hehr:
Entzückend Bangen zehrt mein Herz.
Zu der mich nun Sehnsucht zieht,
die mit süssem Zauber mich sehrt,
im Zwange hält sie der Mann,
der mich Wehrlosen höhnt!
Wälse! Wälse!
Wo ist dein Schwert?
Das starke Schwert,
das im Sturm ich schwänge,
bricht mir hervor aus der Brust,
was wütend das Herz noch hegt?

父は私に絶体絶命に陥ったときに手に入れられる剣があると話していた。
今武器もなく敵の家に迷い込み、倒されるのを待つ身。
しかし敵の奥方は麗しく高貴で我が心にあこがれを呼び覚まし、
甘い魔法で引き寄せる。
その彼女をあの荒々しき男は閉じ込め、丸腰の私を嘲る。
ヴェルゼ!ヴェルゼ!(父よ!)
剣はどこにある?
嵐の中でも振りかざすことができる強き剣は
我が胸の中から現れないのか、
この荒れ狂う心の思いが剣とはならないのか?

◎Wälse! Wälse!と2回発する言葉に聴いているほうが息切れする程の迫力ある声が出せているかで自分のジークムント役の好みが決まる。
ドスの利いた声のバレンシア・リングのペーター・ザイフェルトと力強く若さで歌いきるショルティ盤のジェームズ・キングを声を聴いてしまうとラモン・ヴィナイではちょっと迫力が足りない。

◎フンディングはカイベルト盤のヨーゼフ・グラインドルの声がいい。
ある程度憎たらしい声でないとねー(笑)

ACT Ⅱ
SCENE1
15 (3:38)
<ヴォータン>
Nun zäume dein Ross, reisige Maid!
Bald entbrennt brünstiger Streit.
Brünnhilde stürme zum Kampf,
dem Wälsung kiese sie Sieg!
Hunding wähle sich, wem er gehört;
Nach Walhall taugt er mir nicht.
Drum rüstig und rasch, reite zur Wal!

勇ましい騎馬戦士の娘よ、手綱を引け
まもなく激しい戦いが始まるぞ!
ブリュンヒルデよ、戦場に急ぎ
ヴェルズング(ジークムント)に勝利をもたらすのだ!
フンディングの様なクズはヴァルハラには必要ない。
さあ、すぐに戦いの準備を整え、戦場へと騎行せよ!

<ブリュンヒルデ>
Hojotoho! Hojotoho!
Heiaha! Heiaha! Hojotoho! Heiaha!

Dir rat' ich, Vater, rüste dich selbst.
Harten Sturm sollst du bestehn.
Fricka naht, deine Frau,
im Wagen mit dem Widdergespann.
Hei! Wie die goldne Geissel sie schwingt!
Die armen Tiere ächzen vor Angst;
wild rasseln die Räder;
zornig fährt sie zum Zank.
In solchem Strausse streit' ich nicht gern,
lieb' ich auch mutiger Männer Schlacht!
Drum sieh, wie den Sturm du bestehst:
Ich Lustige lass' dich im Stich!

ご忠告します。激しき嵐に立ち向かうべく父上も戦闘の準備を
あなたの妻フリッカが 雄羊の車に乗って、やってくるわ。
ほら、金の鞭を激しく振りかざす彼女の姿が見える
哀れな羊たちはうめき声を上げ、車輪はひどくきしんでいる。
激怒して口論しにくるんだわ!
かような戦場で私は戦いたくない。
勇敢な男どもの戦いこそ良いもの!
この嵐は一人で乗り切ってくださいね。
私はおいとまするわ!

Hojotoho! Hojotoho!
Heiaha! Heiaha!
Heiahaha!

◎ショルティ盤より10年若いハンス・ホッターのヴォータンは声にハリがあり良いと思うが好みの声とはちょっと違う。
ヴォータン役はやはりバレンシア・リングのユハ・ウーシタロに固まってしまった(笑)
アストリッド・ヴァルナイのブリュンヒルデも悪くは無いが好みはビルギット・ニルソン。
他の作品のビルギット・ニルソンの歌を聴きたくなってきた。
バレンシアのジェニファー・ウィルソンの歌い方はビルギット・ニルソンに似ているが、ジークフリート、神々の黄昏ではあまり印象に残らないんだよなー(^^;

ACT Ⅲ
SCENE1
31(8:23)

<ゲルヒルデ>
Hojotoho! Hojotoho! Heiaha! Heiaha!
Helmwige! Hier!
Hieher mit dem Ross!

ヘルムヴィーゲ!こっちよ!馬をここに!

<ヘルムヴィーゲ> 
Hojotoho! Hojotoho! Heiaha!

<ゲルヒルデ、ヴァルトラウテ、シュヴェルトライテ>
Heiaha! Heiaha!

<オルトリンデ>
Zu Ortlindes Stute stell deinen Hengst,
mit meiner Grauen grast gern dein Brauner!

私の馬の隣にあなたの馬をつなげばいいわ。
あなたのブラウナー(鹿毛)なら、私のグラウエ(葦毛)と、仲良く草を食むでしょうから!

<ヴァルトラウテ>
Wer hängt dir im Sattel?

鞍の上にいるのは誰?

<ヘルムヴィーゲ>
Sintolt, der Hegeling!

これは、ヘーゲリンク族のジントルト!

<シュヴェルトライテ>
Führ' deinen Brauen fort von der Grauen:
Ortlindes Mähre trägt Wittig, den Irming!

だとしたら、二人の馬を一緒にしないほうがいいわ! 
オルトリンデの馬は、イルミング族のヴィティヒを運んできたんだから!

<ゲルヒルデ>
Als Feinde nur sah ich Sintolt und Wittig!

たしかに、ジントルトとヴィティヒは敵同士だったわ!

<オルトリンデ> 
Heiaha! Die Stute stösst mir der Hengst!

やだ!雌馬が牡馬を突いている!

(笑)

<ゲルヒルデ>
Der Recken Zwist entzweit noch die Rosse!

戦士の不和が馬にも伝わるとは!

<ヘルムヴィーゲ>
Ruhig, Brauner! Brich nicht den Frieden!

さあ気を静めて!
仲良くおし!

<ヴァルトラウテ>
Hoioho! Hoioho!
Siegrune, hier! Wo säumst du so lang?

ジークルーネ、ここよ! いままで何処にいたの? 

<ジークルーネ>
Arbeit gab's!
Sind die andren schon da?

忙しかったのよ!
もうみんな揃っているの?

<シュヴェルトライテ、ヴァルトラウテ>
Hojotoho! Hojotoho!
Heiaha!

<ゲルヒルデ>
Heiaha!

<ゲルヒルデ、ロスヴァイセ>
Hojotoho! Hojotoho!
Heiaha!

<ヴァルトラウテ>
Grimgerd' und Rossweisse!

グリムゲルデとロスヴァイセだわ!

<ゲルヒルデ>
Sie reiten zu zwei.

二人で騎行してやってくる。

<ヘルムヴィーゲ、オルトリンデ、ジークルーネ>
Gegrüsst, ihr Reisige!
Rossweiss' und Grimgerde!

お帰り!戦乙女たちよ!
ロスヴァイセとグリムゲルデ!

<ロスヴァイセとグリムゲルデ>
Hojotoho! Hojotoho!
Heiaha!

<ヴァルキューレ>
Hojotoho! Hojotoho! Heiaha! Heiaha!

<ゲルヒルデ>
In Wald mit den Rossen zu Rast und Weid'!

森で馬を休ませましょう!

<オルトリンデ>
Führet die Mähren fern voneinander,
bis unsrer Helden Hass sich gelegt!

でも、馬は一頭ずつ離したほうがいいわ 
我らが勇士たちの憎悪が鎮まるまでは!
 
大笑い

<ヘルムヴィーゲ>
Der Helden Grimm büsste schon die Graue!

勇者の怒りはもう葦毛の馬が返したけど!

Die Walküren lachen

大笑い

<ロスヴァイセ、グリムゲルデ>
Hojotoho! Hojotoho!

<ヴァルキューレ>
Willkommen! Willkommen! Willkommen!

ようこそ!お帰り! ようこそ!

<シュヴェルトライテ>
Wart ihr Kühnen zu zwei?

あなたたちは一緒にいたの?

 <グリムゲルデ>
Getrennt ritten wir und trafen uns heut.

別々に馬を駆け、今日ここで会った。

<ロスヴァイセ>
Sind wir alle versammelt, so säumt nicht lange:
nach Walhall brechen wir auf,
Wotan zu bringen die Wal.

さあみんな揃ったのだから、ぐずぐずせずに
ヴァルハラに赴き、ヴォータンに戦士を届けましょう。

<ヘルムヴィーゲ>
Acht sind wir erst: eine noch fehlt.

まだ8人よ。ひとり足りないわ。
 
 <ゲルヒルデ>
Bei dem braunen Wälsung
weilt wohl noch Brünnhilde'.

ブリュンヒルデはまだあのヴェルズングの所ね

<ヴァルトラウテ>
Auf sie noch harren müssen wir hier:
Walvater gäb' uns grimmigen Gruss,
säh' ohne sie er uns nahn!

ではここでもう少し彼女を待たないと・・・。
ブリュンヒルデがいないと、
父上はきっと機嫌を悪くするから!

<ジークルーネ>
Hojotoho! Hojotoho!
Hieher! Hieher!

こっちよ!こっち!

In brünstigem Ritt jagt Brünnhilde her.
 
ものすごい勢いで、ブリュンヒルデが駆けつけてくるわ。

<ヴァルキューレ> 
Hojotoho! Hojotoho!
Brünnhilde! Hei!
 
ブリュンヒルデ!こっちよ!

<ヴァルトラウテ>
Nach dem Tann lenkt sie das taumelnde Ross.

森の方へとよろめきそうな馬の向きを変えている。

<グリムゲルデ>
Wie schnaubt Grane vom schnellen Ritt!

速く走りすぎて馬が喘いでいる!
 
<ロスヴァイセ>
So jach sah ich nie Walküren jagen!

あれほど険しいヴァルキューレを未だ見たことがない!

<オルトリンデ>
-Was hält sie im Sattel?

鞍に抱えているのは誰?

<ヘルムヴィーゲ>
-Das ist kein Held!

戦士じゃないわ!

<ジークルーネ>
Eine Frau führt sie!

女を連れている!

<ゲルヒルデ>
Wie fand sie die Frau?

女なんか?どうして?
 
<シュヴェルトライテ>
Mit keinem Gruss grüsst sie die Schwestern!

私たちに挨拶もしないで!

<ヴァルトラウテ>
Heiaha!
Brünnhilde! Hörst du uns nicht?

ブリュンヒルデ!聞こえないの?
 
<オルトリンデ>
Helft der Schwester
vom Ross sich schwingen!

馬から飛び降りたわ!

HELMWIGE, GERHILDE,
SIEGRUNE, ROSSWEISSE<ヴァルキューレ>
Hojotoho! Hojotoho!

ORTLINDE, WALTRAUTE,
GRIMGERDE, SCHWERTLEITE <ヴァルキューレ>
Heiaha!

<ヴァルトラウテ>
Zu Grunde stürzt Grane, der Starke!

あの頑強なグラーネがくず折れた!

<グリムゲルデ>
Aus dem Sattel hebt sie hastig das Weib!

鞍から女を降ろしている!
 
ORTLINDE, WALTRAUTE,
GRIMGERDE, SCHWERTLEITE <ヴァルキューレ>
Schwester! Schwester! Was ist geschehn?

お姉さま!お姉さま!何が起きたの?

 

 ◎<ゲルヒルデ> の
Bei dem braunen Wälsung
weilt wohl noch Brünnhilde'.
ここの歌と演奏の流れはバレンシアが一番好きだ。

もっとも三者三様でどれも楽しめるが。

32 (3:32)

<ブリュンヒルデ>
Schützt mich und helft in höchster Not!

窮地に立っている私を庇って、助けて!

<ヴァルキューレ>
Wo rittest du her in rasender Hast?
So fliegt nur, wer auf der Flucht!

いったいどこから走ってきたの?
誰から逃げようとしていたの?

<ブリュンヒルデ>
Zum erstenmal Mal flieh' ich und bin verfolgt:
Heervater hetzt mir nach!

生まれて初めて私は追われる身となった。
父上に追われているのよ!

<ヴァルキューレ>
Bist du von Sinnen? Sprich! Sage uns!
Verfolgt dich Heervater?
Fliehst du vor ihm?

ねえ!気は確か?何があったの?
父上に追われている?
父上から逃げているですって?

<ブリュンヒルデ>
O Schwestern, späht von des Felsens Spitze!
Schaut nach Norden, ob Walvater naht!
Schnell! Seht ihr ihn schon?

ああ・・・みんな・・・岩の頂きから見張っていて!
北をよく見て、戦いの父が近づいている!
早く!もう姿が見えた?

<オルトリンデ>
Gewittersturm naht von Norden.

嵐が北から近づいている。

<ヴァルトラウテ>
Starkes Gewölk staut sich dort auf!

暗黒の雲が立ち昇っているわ!

<ヴァルキューレ>
Heervater reitet sein heiliges Ross!

父上が聖なる馬を駆ってやってくる!

<ブリュンヒルデ>
Der wilde Jäger, der wütend mich jagt,
er naht, er naht von Norden!
Schützt mich, Schwestern!
-Wahret dies Weib!

私を追う怒り狂う狩人が近づく、
北からやってくる!
みんな、私を守って!
そして、この娘をかくまって!

<ヴァルキューレ>
-Was ist mit dem Weibe?
この娘はいったい誰?

<ブリュンヒルデ>
Hört mich in Eile:
Sieglinde ist es,
Siegmunds Schwester und Braut.
gegen die Wälsungen
wütet Wotan in Grimm.
Dem Bruder sollte Brünnhilde
heut entziehen den Sieg.
Doch Siegmund schützt'ich
mit meinem Schild,trotzend dem Gott!
Der traf ihn da selbst mit dem Speer:
Siegmund fiel.
Doch ich floh fern mit der Frau.
Sie zu retten, eilt' ich zu euch,
ob mich Bange auch ihr berget
vor dem strafenden Streich!

急いで話すわ。
この人は、ジークムントの妹であり花嫁であるジークリンデ。
ヴォータンは、このヴェルズング族の兄妹に激怒し、
ジークムントの勝利を奪うように私に命じた。
でも、私は神に逆らい自分の盾でジークムントを守った
父なる神は自らの槍で、ジークムントに一撃を与え
彼は斃れた。
でも、私は、この娘を助けるため逃げて、
あなたたちの許へと急いだ
父上の下す罰が恐ろしい。
かくまってちょうだい!

<ヴァルキューレ>
Betörte Schwester, was tatest du?
Wehe! Brünnhilde, wehe!
Brach ungehorsam Brünnhilde
Heervaters heilig Gebot?

なんて愚かなことをしたの?
ああ!ブリュンヒルデ!なんということを!
父上の聖なる命に背いたというの?

<ヴァルトラウテ>
Nächtig zieht es von Norden heran.

北から暗黒の雲が押し寄せて来るわ!

<オルトリンデ>
Wütend steuert hieher der Sturm.

嵐が怒り狂ってやって来る!

<ロスヴァイセ、グリムゲルデ、シュヴェルトライテ>
Wild wiehert Walvaters Ross.

父上の馬が激しくいなないている。

<ヘルムヴィーゲ、ゲルヒルデ、シュヴェルトライテ>
Schrecklich schnaubt es daher!

荒い鼻息を立ててやってくる!

<ブリュンヒルデ>
Wehe der Armen,
wenn Wotan sie trifft!
Den Wälsungen allen
droht er Verderben! 
Wer leiht mir von euch
das leichteste Ross,
das flink die Frau ihm entführ'?

この人が可哀想すぎる!もしもヴォータンにつかまったりしたら!
ヴォータンが見つければ最後
父上はヴェルズング族を皆殺しにするつもり!
ヴォータンはヴェルズング族を皆殺しにしようとしているのだもの!
ねえ!誰でもいいわ!
早く!この人を逃がすために
この娘をどこかに隠すため一番身軽な馬を貸して?

<ジークルーネ>
Auch uns rätst du rasenden Trotz?

私たちも父上に反抗しろというの?

<ブリュンヒルデ>
Rossweisse, Schwester,
leih' mir deinen Renner!

ロスヴァイセ!
あなたの早馬を貸して!

<ロスヴァイセ>
Vor Walvater floh der fliegende nie.

どんな速い馬だって、父上からは逃げられないわ。
 
<ブリュンヒルデ>
Helmwige, höre!

ヘルムヴィーゲ!お願いよ!
 
<ヘルムヴィーゲ>
Dem Vater gehorch' ich.

あたしは父上の命に従うわ。

<ブリュンヒルデ>
Grimgerde! Gerhilde!
Gönnt mir eu'r Ross!
Schwertleite! Siegrune!
Seht meine Angst!
O seid mir treu,
wie traut ich euch war!
Rettet dies traurige Weib!
 
グリムゲルデ!ゲルヒルデ!馬を貸して!
シュヴェルトライテ!ジークルーネ!
私の気持ちをわかって!
私があなたがたにそうだったように、今は私に尽くして!
私の願いを聞き入れて、いつも一緒に育った仲ではないか!
どうか、この可哀想な娘を助けてあげて!

33 (6:55)

<ジークリンデ>
Nicht sehre dich Sorge um mich:
Einzig taugt mir der Tod!
Wer hiess dich, Maid,
dem Harst mich entführen?
Im Sturm dort hätt' ich
den Streich empfah'n
von derselben Waffe,
der Siegmund fiel.
Das Ende fand ich vereint mit ihm!
Fern von Siegmund -
Siegmund, von dir! 
O deckte mich Tod, dass ich's denke!
Soll um die Flucht dir, Maid,
ich nicht fluchen,
so erhöre heilig mein Flehen:
Stosse dein Schwert mir ins Herz!

もう私にはかまわないで・・・
私にふさわしいのは死だけ!
誰が私を救えと命じたの?
あの嵐の中で一撃を受け
ジークムントを倒した同じ刃に私も討たれたかった
そうすれば、 彼と一緒に最後を遂げられたというのに!
もうジークムントはいない・・・ジークムント・・・あなたは遠い所に行ってしまった!
ああ 死んでしまえたら!
救われたことに私が恨まずに済むように
どうか私の願いを聞きいれて・・・
あなたの剣を私の胸に突き刺して!
 
<ブリュンヒルデ>
Lebe, o Weib, um der Liebe willen!
Rette das Pfand,
das von ihm du empfingst:
Ein Wälsung wächst dir im Schoss!

生きて!生きるのよ!愛のために生きなさい!
彼から授かった愛の証しを救うのよ・・・
あなたの体の中には、ヴェルズングの子が宿っているのよ!

<ジークリンデ>
Rette mich, Kühne!
Rette mein Kind!
Schirmt mich, ihr Mädchen,
mit mächtigstem Schutz!

私を救って!
この子を助けてください!
ヴァルキューレの乙女たちも!
どうか・・・どうか私の身を守ってください!

<ヴァルトラウテ>
Der Sturm kommt heran.

嵐がやってくる。
 
<オルトリンデ>
Flieh', wer ihn fürchtet!

あの嵐が怖いなら逃げて!

<ヴァルキューレ>
Fort mit dem Weibe, droht ihm Gefahr:
Der Walküren keine wag' ihren Schutz!

その娘を逃がして!危機が迫ってるわ・・・
ヴァルキューレでは誰もこの人を守れない!
 
<ジークリンデ>
Rette mich, Maid!
Rette die Mutter!

助けてください!
どうか!母になる私を救って!

<ブリュンヒルデ>
So fliehe denn eilig - und fliehe allein!
Ich bleibe zurück,
biete mich Wotans Rache:
An mir zögr' ich den Zürnenden hier,
während du seinem Rasen entrinnst.
 
じゃあ一刻も早く、一人で逃げて!
怒り猛る父をここに引き止めている間に逃げられるよう
私はここに残り、ヴォータンの罰を受けます

<ジークリンデ>
Wohin soll ich mich wenden?

何処へ逃げればいいのでしょう?

<ブリュンヒルデ>
Wer von euch Schwestern
schweifte nach Osten?

みんなのなかで、東へ行ってきた人はいる?

<ジークルーネ>
Nach Osten weithin
dehnt sich ein Wald.
Der Niblungen Hort
entführte Fafner dorthin.

東に向かって森が広がる。
ファフナーがニーベルングの財宝を奪い取って隠しているわ。

<シュヴェルトライテ>
Wurmesgestalt schuf sich der Wilde,
in einer Höhle hütet er Alberichs Reif.

大蛇に姿を変え、 洞窟でアルベリヒの宝を守っているわ!
 
<グリムゲルデ>
Nicht geheu'r ist's dort
für ein hilflos' Weib.

一人きりの女にとってそれ以上恐ろしい場所はない。

<ブリュンヒルデ>
Und doch vor Wotans Wut
schützt sie sicher der Wald:
ihn scheut der Mächt'ge
und meidet den Ort.

だからこそヴォータンの怒りからも、その森ならば娘を守ってくれるでしょう。
力強き父もあの森だけは忌み避ける場所だわ。
 
<ヴァルトラウテ>
Furchtbar fährt dort Wotan zum Fels.

ヴォータンがものすごい剣幕で
この岩山に向かってくる。
 
<ヴァルキューレ>
Brünnhilde, hör' seines Nahens Gebraus'!

ブリュンヒルデ!父上の轟が近づいてくる!

<ブリュンヒルデ>
Fort denn eile, nach Osten gewandt!
Mutigen Trotzes ertrag alle Müh'n,
Hunger und Durst, Dorn und Gestein;
Lache, ob Not, ob Leiden dich nagt!
Denn eines wiss' und wahr' es immer:
Den hehrsten Helden der Welt
hegst du, o Weib, im schirmenden Schoss!
Verwahr ihm die starken
Schwertes-Stücken.
Seines Vaters Walstatt
entführt' ich sie glücklich.
Der neugefügt das Schwert einst schwingt,
den Namen nehm' er von mir -
>>Siegfried<< erfreu' sich des Siegs!

さあ早く、東へ向かうのよ!
歯を食いしばって耐えるのよ・・・どんな苦しみにも・・・
どんな飢えや乾きにも・・・どんな茨や岩場にあっても・・・
しかしどんな窮地が、苦しみがあなたをさいなもうと、笑い飛ばすのよ!
でも、今から私が言うことだけは忘れないで、それを心の支えにして!
「世界で最も気高い英雄があなたの身には宿っていることを!」
この剣の破片は、お父さんの斃れた地から、私がようやく拾い集めたもの・・・
いつかきっとその子は、この剣を鍛え直して振り回すはず。
その子の名前は私から授けましょう・・・
ジークフリート・・・勝利をことほぐ者・・・と!

<ジークリンデ>
O hehrstes Wunder!
Herrlichste Maid!
Dir Treuen dank' ich heiligen Trost!
Für ihn, den wir liebten,
rett' ich das Liebste:
Meines Dankes Lohn lache dir einst!
Lebe wohl!
Dich segnet Sieglindes Weh'!
 
ああ・・・高貴なる奇蹟よ!
崇高なる乙女よ!
あなたの誠実さに、私はほんとうに慰められ、救われました!
私たちが深く愛した彼のため、私は可愛いこの子を守ります・・・
いつか必ず、この子があなたに微笑みますように!
さようなら!ジークリンデの悲しみをあなたの力に変えてください!

◎ジークリンデもショルティ盤でレジーヌ・クレスパンのやさしく美しい声が気に入っている。
レジーヌ・クレスパンの声を聴いてしまった以上なかなかこれを超えるジークリンデ役を探すのは難しいかな。

チャプターはバレンシア・リングの表示です。


録音:1955年8月 バイロイト祝祭劇場 ステレオ
バイロイト祝祭管弦楽団
ヨゼフ・カイルベルト(指揮)

【配役】
 ジークムント:ラモン・ヴィナイ
 ジークリンデ:グレ・ブロウェンスティーン
 ブリュンヒルデ:アストリッド・ヴァルナイ
 フンディング:ヨーゼフ・グラインドル
 ヴォータン:ハンス・ホッター
 フリッカ:ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィッツ
 ヴァルトラウテ:エリーザベト・シェルテル
 ヘルムヴィーゲ:ヒルデ・シェップファン
 オルトリンデ:ゲルダ・ラマース
 ゲルヒルデ:ヘルタ・ヴィルフェルト
 シュヴェルトライテ:マリア・フォン・イロスファイ
 ジークルーネ:ジーン・ワトソン
 ロスヴァイゼ:マリア・グラーツ
 グリムゲルデ:ゲオルギーネ・フォン・ミリンコヴィッツ

 


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バレンシア・リング「ワルキューレ」対訳 [ワーグナー]

ドイツ語も分らないのに他の人の訳した複数の日本語訳を勝手に編集し製作したものを、
ブログに掲載するのは抵抗があり中止しました。 m(_ _)m
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ショルティ指揮 ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」 [ワーグナー]

バレンシア・リング ワルキューレの対訳も連休中に何とか完成。
そこで本家といわれた過去の名演を聴いてみたくなり有名なショルティ指揮の「ワルキューレ」をヤフオクで探す。
日本語の対訳の無い輸入盤が安くあったので落札。
写真 2013-05-04 20 42 51.jpg

ジェームズ・キング(ジークムント)、レジーヌ・クレスパン(ジークリンデ)、ゴッドロープ・フリック(フンディング)、ハンス・ホッター(ヴォータン)、クリスタ・ルードヴィヒ(フリッカ)、ビルギット・ニルソン(ブリュンヒルデ)、その他ワルキューレたち
ゲオルグ・ショルティ指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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1965年の録音でショルティの指環録音の中ではベストの録音とされているようだ。

英デッカ録音米ロンドン発売の5枚組。
カタログが入っておりこの時期はステレオ盤とモノラル盤の二種類が販売されている。
手に入れたのはステレオ盤。
輸入盤で日本語の対訳は無いがバレンシア・ワルキューレの対訳を見ればいい。
製作過程で考えながら作っていくと自然に覚えて見なくても大体理解出来るようにもなったが。

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5枚組10面だが...
1枚目1と表記のある面の裏側が10?
あれ?
2枚目は2と9の表記(^^;
なるほどこれは裏返す手間をなるべく省くためプレーヤー複数台で再生できるように片面ずつ収録されており、5枚目のみ裏返すだけで済むのかー。
って...1台しかプレーヤー持っていない人はどうするんだ(^^;
一面終わる度に盤を変えなければならない。
こんなレコードははじめてだ。
ということで、1面から3面を3台のプレーヤーに振り分け、順々に再生していき、盤を交換する。
なんとも私仕様のレコードだ(笑)

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再生する面によってカートリッジが変わるから楽しめる?

DECCA SOUND 6LPの中の楽劇《ニーベルングの指環》ハイライトと同じ録音かと思ったが違っていた。

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ブリュンヒルデ(Birgit Nilsson)以外は配役が違うようだ(-_-;
ということは他のバージョンがあるのか?
音質はDECCA SOUNDのが良い感じだが。

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前回のバレンシア・ワルキューレの試聴会でマイミクのたくみさんがメータの指揮は前奏曲がややテンポが速めと言っていたが、確かにショルティ指揮でのテンポはバレンシアより遅くゆったりしている。
メータの指揮が早すぎるのかは素人の自分には分からないが、プロジェクターで投影されるスピード感溢れる映像に合わせると自然にテンポが早くなるのではとも感じた。

ジークムントは若々しさがあり良いが迫力はバレンシア・リングのペーター・ザイフェルトのがある。
ヴォータンも初めはいいかと思ったが後半のシーンではバレンシアに負ける。
ヴォータン役は最後の言葉
「我が槍の穂先を怖れる者よ
決して・・・この炎を越えてはならぬぞ! 」
のデキで判断している。
いかに威厳のある語りで締めくくるか。
自分の中ではワルキューレのヴォータン役はユハ・ウーシタロ以外考えられなくなった。

ジークリンデは圧倒的にショルティ指揮のレジーヌ・クレスパン。
今まで聴いたジークリンデの中で一番いい。
今後ジークリンデ役はこの声がスタンダードになる。

ブリュンヒルデのビルギット・ニルソンはさすがに素晴しい!
だがバレンシアのジェニファー・ウィルソンもそれほど聴き劣る感じはせず、現代のブリュンヒルデ役としては一番ではないかな。

トータルするとさすが名盤として有名なショルティ指揮だが、ある意味ジークリンデ役のデキの差ともいえる。
現代のワルキューレとしてバレンシアも十分通用すると感じた。


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