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新生 GE バリレラ VRⅡ 誕生 [カートリッジ・シェルリード線]

久しぶりにGE バリレラ VRⅡの聴き比べをすることにした。

某所でバリレラで楽しんでいるという方の日記で1milが好みだという内容に対しこんな書き込みをする人がいる。

「私は、1milが音が太いとかガッツがあるとか細かい音まで聞こえるなどという話しはあまり信用していません。1milが良いというのは少なからずプラセボなのではないでしょうか。」

昔使ったことがあるというだけで大した検証もせず決めつけるのもなー(-_-;

ハイエンドとは無縁の骨董品レベルのカートリッジと現代のモノラルカートリッジを比べどうのこうのということ自体ナンセンス。


昔のカートリッジをどうしたら現在でも楽しめる再生ができるか追求するのがオーディオの楽しみ方なのだ!

ということで0.7milと1.0milを比較試聴しようと思ったら....

0.7milがやけに高域がギラツキ変な音(^^;

よーく針先を見てみると....
1123a.jpg
スタイラスチップは問題ないがダンパーが無くなっている(-_-;

60年以上前のモノだからゴムも劣化するかー。
ダンパーが無くなるとどういう音になるのかが確認できた(笑)

現代のカートリッジならこれで終わりだが....

バリレラを侮っちゃいけない(笑)

レコード再生創世期の手作り感満載のアバウトなカートリッジ。

針の構造
0812f.jpg
代用のダンパーを付ければいい。

単にダンパーといってもただのゴムじゃ面白くない。

過去の遺物を最新の素材を使って更に音質向上も目指す。

ダンパーとしてある程度の柔らかさが必要なのでハネナイトだとちょと硬すぎる。

となるとソルボセインが思い浮かぶが制振しすぎるのもよくない。

そこで選んだのがαGEL

コシが無く何時までもブラブラしているのが気に入らず殆ど撤去したが、このブラブラ感はカートリッジのダンパーに向いているかもしれない。

特に貼り付けることはせず板バネ状のカンチレバーに挟んだだけだが、ノイズ感が無くなり即 採用決定。
1123b.jpg
こういう読みが当たると楽しいねー(自己満足だけどw)


こうなると1milでは聴けなくなる。
そこで1mil側もダンパーはそのままにαGELの小片を挟んでみた。
1123d.jpg
0.7milと同様の効果が表れ荒さが減った。


ここで比較試聴
1123c.jpg
0.7mil ストレートに音が伸びる現代的な再生に安定感が加わる。
    オールマイティーで普通ならこれで十分。


1mil  やはり重心が下がり濃厚な再生になる。
    ゴリゴリ感を求めるならコッチでしょ。

    0.7milに比べちょっとノイジーなのはαGELの量が少ないからか?
    αGELの量を増やしてみると、0.7mil同等のノイズレベルになった。
    荒さが無くなりしっとりした再生も出来るようになったのはちょっと驚き。

数mmの小片を挟むだけでここまで変わるアナログの面白さ。

αGELを使う量は聴きながら決めていくしかないのと耐久性に関して未知数だが、怪我の功名で現行モノラルカートリッジに対抗できる新生 GE バリレラ VRⅡが誕生した(笑)

現在ある交換針の殆どはダンパーの経年劣化で初期性能は出ていないんじゃないかなー?
ただオリジナルのダンパーをあえて除去し、αGELに置き換える度胸はない(笑)

0.7mil、1milに対し優劣をつけるつもりはないがプラセボでも無く違いは出る。
それは個人の再生環境、使いこなし、聴き方によって変わるので聞き分けられない人がいたっておかしくはない。

GE バリレラ VRII トリプルプレイは切り換えのギミックと二通りの再生表現をができるお得なカートリッジとして楽しめばいいのだ。



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