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VALVO [真空管の備忘録]

TRV-EQ3SE/A.k premiumの12AX7(ECC83)を換えると音が変わる事を体験しそれ以降様々なメーカーのMT管を試してきた。

その当時からVALVOの存在は知っていたが縁が無く試すことが出来なかった。
SV-S1616Dの前段(12AT7)の候補を探していた時偶々1本のVALVO ECC81を見つけ手に入れた。
ECC81
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これがカップリングコンデンサー交換より音色が変化し自分好みの音色になった。


ECC81が良かったのでECC82はどうかと気長に探していると比較的短期間で入手出来た。
ECC82
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此方もKR845シングル用に使ってみたら衝撃的な変化で今まで不満だった低域のぬるさが一気に解消し目指していた芯のしっかりしたタイトだが量感は減らないという矛盾した欲張りな音色が実現できた。

VALVOの音の傾向としてはBRAIMARに近い?
少なくともMullardやTELEFUNKENとは違う。
ただそれはECC83での話でVALVO ECC83で比較した訳でもないので単なる憶測なのだが....

ならば試してみるか。


何故かこういう時は向こうから寄ってくる(笑)


ECC83
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ほんの数カ月の間にこれだけ揃えられるとは思ってもいなかった。
先日BRIMARで決着を付けたTRK-3488 A.k premium(KT88仕様)で比較試聴
0425b.jpg
ファーストインプレッションは高域は伸びるがちょっとキツイか。
全体的にしなやかさが無く音が硬い。

ただ悪い意味では無く個性としてMC275と使い分けるには面白い。

エージングでどこまで和らぐか?

1時間ほどで硬さが取れしなやかさが出てきたがBRAIMAR程では無い。

流石に三匹目のドジョウはいなかった(笑)

それではと....


KR845シングル用にと予備で購入した VALVO ECC82をSV-S1616Dに試してみる。
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RCAからVALVOに変更し前段ECC81のVALVOと統一するとどういう音になるのか?

翌日VALVOで暫く聴いてからRCAへ戻しその変化を再確認。

VALVOの方がバックの細かい音をよく拾い解像度が高くオーディオ的には気持ちいいが音楽バランスを考えるとRCAのが自然かも(^^;

と思いながら暫く聴いていたが......

なんか物足りない(^^;

再度VALVO ECC82に換装。

文字では表せない。
どちらが聴いていて耳ではなく肌に感じるものがあるか...

VALVOが残った。
0425e.jpg


前段で使った時のようなインパクトは無くKR845シングル用として温存するつもりだったが死蔵させるより今を楽しもう(笑)


こういう記事を書くと変に誤解される場合があるので....


これまで12AX7をメインにMT管の記事を書いているがあくまでも自分のシステムでの主観的な評価でちょっとした工夫、セッティングの変更だけでも印象はコロコロ変わる。

SV-S1616Dを自作、改造して感じたことは球の選別やカップリングコンデンサーの交換よりもまず先に当たり前の基礎固めが重要なこと。
簡単な足元の強化だけでもSV-S1616Dの質感は大きく変わった。

ベースがしっかりしていれば球の選別もパーツ交換での変化もより分かりやすくなる。

MT管の選別はブランドではなく最終段階のチューニングで自分がどういう音色にしたいかで決めるべきでそれ以前の状態であーだこーだと換装してもただの球ころがしで終わってしまう。

今回の結果は300BにGenalex PX300Bを使った場合であって、FullMusic 300Bではまた違ったMT管の選別が必要になってくる。
ただ自分の環境でSV-S1616Dとの相性はGenalexが良く TU-8300Rと相性の良いFullMusicをSV-S1616Dに使うことは考えていない。



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